予想通り「合憲」

夫婦別姓最高裁判決は予想通り「合憲」でした。

どちらかというと判決より、
二審までの判決のままなのにわざわざ最高裁で弁論まで開いたのか。
そちらのほうが興味深かった。
つまり、判決の理由でなんといわれるのか。


今でも、夫婦の氏は夫、妻、どちらでもよいとなっているから、男女
不平等とはいえないというのはそうだよねとおもう。

しかし、婚姻届自体の書式はおかしいとおもう。
男性の名前のほうが先に記載するし、夫の氏のほうが上にある。
5年おきに夫と妻の記載を変えるぐらいでもいいとおもう。

と、小学生みたいなことはおいておいて
(おっと小学校のほうが先に男女平等になっていたわね、名前の順)


アイデンティティーの喪失を通称が広がっているから違憲とまではいえ
ないというのは、納得いかない。

裁判官15人のうち、10対5だった。
15人のうち女性裁判官は3人しかいない。
議員もだけど、裁判官も男女の人数は合わせるようにしたほうがよいと
おもう。
女性裁判官は3人とも違憲としたそうだ。

姓を変えたことがない男性裁判官がアイデンティティを語っていいのだ
ろうか?
それも皆さん、かなりのご年齢の男性だしね。
裁判官だから個人的な思いはなしだとおもうけど、ちょっと判決理由
通称でよいだろうという意見は・・・・重みがない。

初めての最高裁判断だから、すんなりはいかないだろうというのはわかっていた。
次は10年後ぐらいかしら?
そうすれば世代がかなりかわっているだろう。
(って、それまで認めないというのなら国会はどうなってるの?ということか)


私は選択的夫婦別姓は、20年前から賛成でした。

でもね、あれから20年経って、今思うのは、
女性が簡単に自分の姓を捨てないことのほうが大事だと思うよう
になりました。


女性はね、優しいからね、自分が嫌だということを相手にさせてはなら
ないという思いで別姓を賛成するとおもうんです。
本来なら妻姓の人が半分はいてもいいはずなんだから。
実際の結婚のときは、姓を変えたくないなとおもっても、
自分が犠牲になったほうがことが丸くおさまると。

その優しさは、多くの男性には通じないとおもう。
(変な気遣いは大体の男性は気付かない)

だから、結婚するときは女性の姓を守りましょう。

姓を譲るから、住む場所、家事育児の分担、家計の割合、実家との
付き合いなどをきちんと交渉しましょう。
姓の問題から、具体的な結婚生活について契約をしましょう。
そのほうが賢いとおもうようになったのです。

無条件に何も異議を申し立てず、姓を夫に合わせたら、そりゃ、私が男なら
「喜んで嫁にきた」
と思っても仕方ないなとおもいます。
女性からすれば、面倒なことを避けただけなんでしょうけどね。
ある意味、男にとって都合のよい女と扱われても仕方ない。
男性が姓にこだわるなら、女性はそのこだわりを簡単に捨てる軽い人物だ
と思われても仕方ない。


何も考えずに相手の姓にして、浮気や暴力、モラハラ、義理実家からの嫁扱い
などをうけてしまわないように。
相手が真摯に女性の立場で姓の問題を考えてくれるような人物か見分け
ましょうよ。
それが結婚後のトラブルのときの夫としての態度になるとおもうのです。
譲ってくれるのか、義実家との間で自分の見方になってくれるのかなど
たぶん、姓を変えたくないといったときの相手の対応をみれば、これら
のときの対応と大差ないようにおもうのです。

よい夫を見分けるのには、まずは姓の問題を提起しましょう!


女性を従属物としてしかみていない男性なら、
「何いってんの?」
とか
「俺は変えない」
とかいう返事がくるでしょう。
もしかすると、
「俺のほうが稼いでいるよね」
とか言われるかもしれないですよ。

そんな男性、一瞬で冷めませんか?

それでもその人がいいなら、数年は事実婚にしましょう。
そんな男性と結婚したって、離婚の可能性が高いんだから、わざわざ姓を
相手に合わせて、離婚してまた姓をもどして
「私、離婚しましたよ」
と世間様に広報しなくてもいいじゃない。
子供だって姓が変わっちゃう可能性があるんだからさ。
慎重にしましょう。


今は、20年前とは違って、離婚が多いし、事実婚も多い。
事実婚でも年金分割できるんですよ。
遺産相続に関しては、どちらかが危なくなったら婚姻届を出せばいいし、
その前に事実婚にはいるときに遺言書をつくっておけばいい。
自分の姓を守りたいなら方法はいくらでもある。
それがこの20年でわかったことです。
(ま、紙上の離婚すれば元の姓にできますけどね。
 あとは、夫亡き後、夫親族とは無関係な元々の自分に戻れます。
 姻族関係終了届、復氏届、分籍届、(子の姓は)入籍届など調べてみてね


女性よ、姓を大事にしよう!
それが自分を大事にすることにつながると私は思っています。


時代は流れています。
同性だって結婚できる時代です。

これからは、一緒に生きていくパートナーを見つけるのが結婚になると
おもいます。


うちは娘がいます。
彼女が結婚についてどう思っているかわかりませんが、姓のことは
必ずどちらにするのかちゃんと家族観を含めて話し合いなさいと伝えて
います。
それが娘を守る方法だから。

もし、結婚できないなら、それでもいい。
娘だから子供を作ろうと思えば作れるから。
(女性同士で助け合いながら暮らしたほうがよいとさえ思う)

私たちが娘にできることは、教育とお金を残してあげること。
どんな人生が彼女に訪れるのかわからないが、女性が不利な社会である
ことを若いうちから感じて、賢く生き抜いてほしいと願っています。


最後に、私たちは同姓で婚姻届をだしてしまったけど、
この20年間事実婚で頑張ったご夫婦がたくさんいらっしゃるということ。
本当にすごいなとおもいます。
女性の立場を理解し、事実婚で別姓を通してくれるような男性が多数いたこと
は、明るい未来が見えたような気がします。

事実婚の権利が拡大しているのも、こういう信念をもった方々がいるからなんだ
とおもいます。
新しいことをするには、世の中から反発をされます。
それを切り開いていくから、住みよい社会が作れるんだと思います。
生まれたときから恵まれた環境にいると気付かないけど、おかしいことは世の中
にたくさんまだまだあります。

同性婚もですが、より多くの人が幸せに暮らせるような社会を将来の子供たちに
残してあげるのが大人の役目のように思います。


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