ケーキの切れない非行少年たち

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読みました。

ずっと読みたいと思っていたのですが、なかなか図書館に行く時間がとれなくて。

(いや、一度行ったのだが、蔵書が行方不明になっていて借りれないという、お粗末な状況だったのだ)

 

期待値が大きかったから、読んでがっかりでした。

 

180ページぐらいあるんだけど、内容は同じことの繰り返しで、簡単にまとめちゃえば20ページぐらいで終わるんじゃない?という感じで、読んでいて、「またか」とあきれてしまいました。

 

著者は精神科の医師なのですが、病院勤務から医療少年院に異動して、そこでの出来事に衝撃を受けてこの本を書いたそうです。

病院に連れてこられる子は、まだ親に恵まれているからで、非行少年として捕まって色々な検査をされた結果、非行の背景には発達障害や知能に問題があるケースがかなり多いのに支援が行き届いていないということがわかったそうです。こういう場合、親にも問題があるケースもあると。

 

発達障害や知能に問題がある場合は、いくら更生させようとしても、それ以前に認知機能に問題があったりするので、反省もできない。

認知機能に問題があるから、ケーキを3等分にしてという図の問題もうまくできない。

見えていること、聞こえていることが普通とは違うということ。

 

まるで、認知症テストのような内容のテストが書かれていました。

認知症になるとたしかに暴言、暴力がでることもあるなと思いながら読みました。

 

また、IQテストで今は70以下が知的な問題があるとなっているけど、実はこれは値を低くした結果であって、昔だともっとIQが高くても知能に問題があるとなっていたと。

そうなるとあまりに人数が多すぎて問題なので、IQ70としたとのこと。

35人クラスで下位5人は知能に問題があるだろうと。

小学2年生で問題が出てくる子が多い。

勉強がわからないまま学校に行かされ、いじめなどにあい、ストレスで犯罪を犯してしまう。

教育現場ではIQに問題がないから、支援クラスにはならないし、先生も普通の子として扱うからダメな子となってしまう。

支援が必要なのに、受けられていないことが現在の問題である。

 

ということらしい。

ということは、小学校入学に際して、簡単なテストではだめと言うことだよね。

ちゃんと知能テストをしないと。

 

私は能力別クラスにしたほうがいいと思っている。

飛び級もありで。

ゆっくり学ぶべき子はそうして、知的好奇心が旺盛な子はどんどん先にすすんで。

小中一貫でいいのかもしれない。

 

医療がもっと小さいうちに導入されていたほうがいいのかも。

また、知能や発達障害は遺伝するから、親に問題があるケースをいかに見つけるかもやはり医療が入らないといけないのかもしれない。(学校の先生では無理だよね)

 

個々で運動能力も知能も個性も違うのだから、それに合った教育ができることが社会の安心安全につながるのではないかとおもう。

今みたいに、みな同じ教育というのは当てはまらない子、だけじゃないよね、普通の子だって苦しいと思う。

 

学校、楽しい?

ってこと。