素晴らしい祝辞でしたね

東大入学式 来賓祝辞に賛否・・・その思いは?

娘の大学の入学式の祝辞に比べると、ほんと素晴らしい祝辞を東大生の方々(娘の高校の同級生たち)は聞くことができてうらやましいと思いました。

上野先生。
本とかね出していて、女性に関する本をだされていてね。
上野先生の世代では、今より遥かに男女差別があった日本だったとおもうわけで、そういう中で上野先生のような方が頑張ってくれて、やっと性差別が注目されるような感じになっているんですものね。

いや、真実は少子化からの労働力としての女性活躍だから、ちょっと違うんですけどね。
汚い男性政治家(や官僚なのかな)たちが女性をうまく利用しようとしているだけなんですけどね。

それでも、東大入学式という注目される場で、上野先生が祝辞を述べる場をもてたというのは、とても意味のあることだとおもいます。

私もこのブログで、自分の経験から社会にでると女性は、仕事と家事育児という重い役割を「押し付けられている」ということを時々書いてきましたが、私のブログなんて訪問してくれている人は数少なく、上野先生のような影響力はありません。

でも、私のような経験をしている人は毎年増えているはずで、そういう声が集まれば社会を動かすことができるかもしれないと思いつつ、情報を発信しているわけです。

東大生=将来は会社、社会を動かくキーマン的な役を担うかもしれない人たちですからね。
研究者としてではなく、いち教育者としてあの場で「生徒」に伝えたかったんだとおもう。
入学後、卒業式ではきっとこの祝辞は心に届かないとおもう。
高校卒業後すぐだからこそ、まだ高校生という色を残した子供たちだからこそ何か伝わるだろうとおもったのだとおもう。

社会(の性差別、性別役割)になじんでしまった人はきっとこの祝辞に批判的な意見がでるかもしれない。

ちょうどよいタイミングでメッセージを届けられたということだろう。

上野先生がおっしゃったことは間違っていない。
大学に入れば教授がいて、教授はこれまでの先生とは違う。
研究と教育という仕事を持つ人たち。
高校までの先生は教育者。
教授によっては女性を嫌っている人もいるだろう。(研究室を選ぶときとか影響がでるかもしれない)
高校までなら問題だが、大学という枠組みでその教授を叱る人はいないとおもう。
だから、大学にはいれば性差別の第一歩なんだろう。


後半の祝辞は本当に拍手もの。
こういう祝辞をできる人がどのくらいいるだろうか?

なんとか賞をとった人のなんだかわからない祝辞より、現実に沿ったもので「今」を感じる。
メッセージ性を感じる。

「恵まれた環境」だから「努力が報われた」。
きっと東大に入った人の多くは感じていることだろう。
先生、親(家庭)、友人に恵まれたから合格できた。
一部の天才は自分の才能とおもっているだろう。
いくら才能があっても、家が貧しければ働かなければならないし、学費も出せないといわれるかもしれない。
大学の合格で浮足立っているところに、この言葉はとてもよいとおもう。
そして、東大で勉強できるような恵まれた環境にいる人は、恵まれない環境の人に手を差し伸べることが社会的役割だということ。
官僚になる人が減っているようだが、官僚になる人も多いだろうから、国民のために働く上で大切な要素だとおもう。

東大女子に関しては、2割しかいない、増えないという現実はそのまま社会にでたときの性差別とリンクしているとおもう。(だから女子の親は東大より手に職系=医師をすすめる)
私の同期の女子も会社でやりずらそうだった。
東大女子が新入社員ではいってくるというだけで噂になるのが現実。(今は少しはよくなっているかな。23年前はそんな感じだったんじゃないかな)
周りの東大以外の男性社員はどう思っていたんだろう(私たちのころは受験戦争だったからね)。

男性と同じように働きたいとおもっても法律で女子のみ残業制限があって働けない。
男性と同じように努力して東大にはいって社会にでたら、法律でしばられていたというのは彼女にとっては(私なんかより)よほど悔しかったんじゃないかなと思う。
出産し休暇を取得すればそれまでの成績がゼロにされ、級も上がらない現実(今は改善)。
大事な話は(を)、喫煙室でする習慣。
寿退社という風潮。
女性というだけで足を引っ張られている感覚。
その他もろもろ。

上野先生も同じようなことを経験してきたんだろうな。
でも、声(数)が圧倒的に少なかったからね。
やっと共働き世帯が専業主婦世帯より多くなって、共感する声が増えてきたからね、話題になるようになったんだろうね。

※入学式に言うことではないという意見もあるみたいですが、どうかなぁ、
レイプの例を保護者の前でいうなんてという意見もあるみたいですが、これはニュースに流れていたし、その後、退学になったという結果も言っているし、保護者や学生からすれば、あぁ、そうなったのねで終わりだとおもうけどな。
私としては、なぜ、入学式で言ったのか?、言わなきゃ気づかない男性多いでしょということもあったんじゃないかな?と。
東大って女子少ない=女子のほうが頭悪いとか、会社で偉い人は男ばかり=男のほうが優秀とか、その背景にどんなことがあるのかをわかっていない男性が多いとおもう。実際、私たちの入社後、残業制限が女子のみにあったのを知っている男性社員って管理職ぐらいだとおもう(それも女子部下がいる管理職)し、産休とったら成績がゼロになるのだって妻が同じ総合職じゃないと知らないだろうし。
つまり、世の中の女子差別はうまーく目立たないように隠されているんだよということも含めて表にだしたかったんじゃないかなと。それが悪質だと。統計から見えることを考察し、背後に何があるのか本質を検討しなさいと伝えたかったとおもうよ。


「名もなき家事多すぎ」4か月の育休をとった男性、心情を吐露した投稿に共感の声が殺到

男性も女性と同じ立場になってみればわかるよ。
私の経験でも、仕事のほうが楽だから。(その職種で入社できるということはスキルや才能はだいたい同じレベルなんだから男女とも)
まぁ、仕事も家事育児も「ちゃんとやる」ことが前提だけどね。
ここが世の中の価値観が一致しない一つの理由だよね。
仕事も家事育児もちゃらんぽらんにやれば楽だからね。
家事なんて育児なんて楽だろという人はきっとそのレベルなんだろう。
真面目にやると、両方やろうとしたら体壊すよ。
それを夫がわかっているかどうか。
ここが家庭がうまくいくか行かないかの違いだとおもう。
半分やってくれるより、労わってくれるかどうか。

ま、妻抜きで乳児の育児を1か月やってみればだいたいの人は大変さはわかるだろう。
この経験をさせることが必要だよね。
そうすれば社会がもっと子供にも、子育て家庭にも優しくなるんじゃないかな。

平成が終わる、そのとき、これからどんな社会に向かうのか。
一石をなげた祝辞だったと思う。